学部は化学工学講座、大学院は化学工学専攻にそれぞれ属しており、流体力学、伝熱工学、化学・材料関係などのカリキュラムを講義しています。化学工学講座では、4年次にプロセス設計を開講しグループによる化学製品製造プロセスの設計を行っています。
材料科学、流動、伝熱工学、粉体工学、微粒子工学関係をゼミなどを通して勉強させています。また、数値計算のできる能力を身につけること、英語力を上げることを目指した指導も行っています。
企業との共同研究に関しては、これまで様々な研究テーマで多くの企業と積極的に行っており、お互いに満足できる研究成果が得られたり、工業化、製品化に成功したりしています。研究テーマについては、企業の方々と十分に相談し、具体的な目標を設定しております。
また、社会人の博士後期課程への入学を積極的にすすめており、企業の研究者とともに研究を進めることを望んでいます。
私達の研究室では、"しっかり研究、ちゃっかり遊び、さくっと帰宅"をモットーに研究生活をエンジョイできるように全員が心がけています。現在、教員および学生を含めて大きなグループになっていますが、大学院の学生を増やし、できるだけ基礎研究に力を入れるとともに、特許ならびに工業化につながるようなバランスのとれた研究を進め、世界に負けない研究成果をあげたいとがんばっています。特に正確な実験データの蓄積に重点を置き、学生は自分で装置を設計して製作することを心がけています。現象の評価には合理的なモデルの構築と数値計算が必要ですので、実験と主に大変重視しています。企業との共同研究は大歓迎で、国際的な共同研究も積極的に進めており、毎年多くの外国の研究者が訪問、滞在しています。
自己修復材料・コーティング(金属材料における自己修復性耐候コーティング)
金属表面の劣化を防止する方法にコーティング処理などがあります。これらに要求されるのは、欠陥が生じた場合に新たな皮膜を自然に形成する自己修復性です。従来はクロメート処理が主流でしたが、環境の問題から使用が規制されました。新たな成分として有機補修剤、ナノ材料(ナノ粒子,ファイバー等)のハイブリッド化による自己修復コーティングの開発を行っています。
プリンタブルエレクトロニクス(低温での銅配線技術)
銅イオンを還元析出させ、配線となる銅薄膜を形成することをコンセプトとし、導電性インクを検討しました。インク成分として、金属ナノ粒子、銅原料、錯化剤、還元剤の組合せを検討しました。金属ナノ粒子とギ酸銅-アミン錯体を含む導電性インクを塗布後、約120℃で加熱処理することで、10-6Ω・cmオーダーの低抵抗導電膜を形成することを確認しました。
機能性ナノ粒子の合成・分散(各種ナノ粒子の合成および分散,ナノ粒子の構造化による機能向上)
省エネルギープロセスを用いて、酸化物・非酸化物の機能性ナノ粒子の合成および分散を検討
噴霧法・液相法によって多孔質・中空・コアシェル粒子を合成
構造化により、・表面積の向上・密度の制御・材料資源の削減が可能
触媒・光学材料・断熱材、DDSへ応用
レアアース代替材料・回収(レアアースフリーBCNO蛍光体材料の合成,都市鉱山からの微生物によるレアアースの回収)
安価な原料・省エネルギープロセス(低合成温度・常圧)を用いた合成を実現
白色LED・太陽電池への応用
短時間(10分以内)・省エネルギー(常温・常圧)の回収が可能さらに、希釈溶液からの回収が可能